2012年7月2日月曜日

飛行機りクセが強すぎる

斬新なアイディアや技術を使った飛行機は、それがゆえに強いクセをもつ。クルマと同様だ。中・短距離用ジェット機として一九六二年に初飛行したボーイング727は、距離の短い区間でも早く高い高度へ到達し、高い高度から短時間で着陸するために面積の小さな主翼と高揚力装置を採用した。

同時に、三基のエンジンを後部にまとめて配置するというユニークな設計も採用したため、上昇力や降下率の大きな機体が実現したのだが、パイロットが飛行特性をのみ込めず、初期には着陸の失敗による事故が相次いだ。

マクダネル・ダグラスMDI-11は、第三エンジンが尾翼についているため重心が後ろにあることに加えて、機体の釣り合いや安定性を保つスタビライザー(水平安定板)が小さいために過敏な反応をする。

飛行中に自動操縦装置を手動に切り替えると機体の姿勢が急激に変化したり(九七年香港発名古屋行きの日航機が激しく揺れてコー人が死傷)、安定を保ちにくい(九九年中華航空機が香港国際空港で強風の中着陸に失敗し、機体が仰向けにひっくり返って二人が死亡、二II人が負傷)などの特性がある。これらは欠陥とはいえないが、通常の旅客機には見られない過敏な特性である。

また、かつて旅客機も製造していたロッキードとコンベア社の機体はユニークな設計が特徴だったが、クセのあることでも有名だった。

六〇年代に中距離路線用のジェット機として活躍したコンベア880などは、ペテランパイロットたちからは「自分たちの操縦に機敏に応えてくれ、こんなにおもしろい機体はない」と絶賛される反面、新人パイロットからは「操縦しづらい」との声が上がるなど、評価が大きく分かれた。

つまり、ベテランパイロットの豊富なエアラインでは安全であっても、新興のエアラインでは危険な機種となる。